1日停電体験を行った理由
台風や大雨、地震や噴火など、さまざまな自然災害がありますが
一番心配な災害と、想定される被害は何ですか?
我が家はズバリ ”台風” と、台風による ”停電” です。
2019年10月の台風19号で、軽井沢町内は、
3日間~長いところでは5日間の停電が発生しました。
うちの近所は、幸い大事に至ることはありませんでしたが
暴風雨の中、何度か停電・復旧(消える・着く)を繰り返し
次こそはもうダメか・・・とヒヤヒヤしながら過ごしたことを今でも思い出します。
そして、この台風で、
「樹木の多い地域に住んでいたら、倒木による停電は、誰の身にも平等に起こりうる」と痛感。自分事として、停電に備える必要を感じました。
今まで、「防災」という大くくりな言葉で考え、
あれも準備しなくちゃ、これも準備しなくちゃ、となり
その結果、どれも中途半端だった部分があったのですが
「台風による停電」と考えたら、
何をどう準備したらいいか、ハッキリ見えてきました。
そして更に、対策グッズを準備して一日電気を使わず過ごしてみた結果、
昨年の台風の時に感じた恐怖心がかなり和らぎ、
「停電に対して落ち着いて行動ができそう」という安心感を得ることができました。
今回は、我が家で行った一日停電体験(キャンドルナイト)について準備したものや、やってみて気づいたこと、課題なども含めてレポートしていきます!
キャンドルナイト
「キャンドルナイト」とは、
夜、電灯を消してキャンドル(ろうそく)をともすこと。
また、その行為を通じて省エネルギーや環境問題などについて考える催し。
(コトバンクより)
というのが、本来の意味なのですが・・・
停電に備えた1日停電体験を
「キャンドルナイト」と称し
夏休みのイベントとして計画。
今回は、乾電池式のランタンやヘッドランプを使い
ろうそくは使っていませんが
普段当たり前に使っている“照明”や“家電”を使わないことが
息子(小4、9才)に伝わりやすいかなぁと、
「キャンドルナイトをするよ~」と数日前から予告。
また、エアコンや扇風機などの家電も使わないため
熱中症に配慮しつつ、最高気温29度と気温が低めの夏休み最終日を選び、
実行することにしました。
(軽井沢、冬は寒いけど、夏は気温が低めなのがありがたい^^)
停電の範囲
我が家はオール電化住宅なので
停電すると、照明や家電だけでなく
IHクッキングヒーター(コンロ)や、給湯器(お湯)も使えなくなります。
しかし、翌日から2学期が始まる夏休み最終日だったこともあり
◎お風呂とドライヤーはOK
また、最初のハードルは低めから─、と
◎冷蔵庫は使える
◎断水はせず上下水道は使える、という設定で
朝起きてから夜寝るまでの丸1日、生活してみました。
(少しでも自信をつけるのが目的なので、ハードルはあえて低く◎)
用意したもの
キャンドルナイトに備えて用意したモノはこちらです。
- ランタン、ヘッドランプ
- 予備の電池、モバイルバッテリー
- 防災ラジオ
- カセットコンロ、予備のボンベ
- レシピを印刷&ファイルしたものと、ポリ袋、食材
- バケツ、携帯ウォッシュレット
- うちわ、ネッククーラー、保冷水筒など
具体的なアイテム
ここからは、具体的なアイテムをご紹介します。
★印は、この1年間に買い足したもの
◇印は、以前から持っていたもの を表します
ランタン&ヘッドランプ
★➀LED ランタン ジェントス エクスプローラー EX-109D 1000ルーメン
→夜間に明るさを確保するメインのランタン。明るめのランタンが壊れ、買い換えで購入しました。
ランタンの上部カバーを外し、天井のフックに逆さに吊して使用。
石膏ボード用の天井フックを使い
対面式のキッチンとダイニングテーブルが照らせるよう、その境目に設置しました。
◇②LEDランタン パナソニック 球ランタン(たまランタン) BF-AL05N-W 電球色2段調光
◇③LEDランタン SPICE OF LIFE(スパイス) スマイル 暖色 PEVS1010GR
②③は、電球色のやさしい明かりで、手元を照らすための補助照明として使用しました。
◇④コールマン バッテリーガード LEDヘッドランプ 300ルーメン
→キャンプ用に購入した息子のヘッドランプ1つ。
★⑤モンベル コンパクトヘッドランプ 60ルーメン
→停電時、ヘッドランプは一人1つが必須と考え、追加で2つ(夫と私用を)購入しました。
左がコールマン300ルーメン、右がモンベル60ルーメン。モンベルは 電池交換の簡単さに惹かれて買ってみたのですが、実際に暗闇で使ってみると、コールマンの方が数倍明るく、ベルトも太めでしっかりした装着感でした。好みもあると思いますが、個人的なおすすめはコールマンかな。
電池、モバイルバッテリー、ラジオ
◇⑥充電池 エネループ
★⑦ロングライフ乾電池 (単1、単3、単4)
→停電が長引いた時のために。5年間の長期保存が可能な防災備蓄向きの乾電池。
◇⑧モバイルバッテリー 充電式
★⑨モバイルバッテリー 乾電池式 iPhone用
→停電が長引いた時のために。
◇⑩防災ラジオ
手回し充電や、ソーラー充電、非常用のLED照明など、機能が充実しているけど、今回はラジオを聴くためだけに使用。我が家でチューニングできたのは FM軽井沢77.5 と、SBCラジオAM1485 の2チャンネルのみ。FM長野79.7 は入りませんでした。残念(T_T)
調理関連
◇⑪カセットコンロ
→キッチンのIHクッキングヒーターの上に、2つ並べて使用。
左はやや古いもの。右は数年前に購入した新しいもの。換気扇は使わず、窓を開けて換気。(カセットコンロは本来、並べて使用しない方が良いようです。もしも並べて使用する場合には、十分な間隔を取ることをおすすめします。)
★⑫カセットコンロで可能な調理法を調べ、印刷&ファイル
電子レンジやトースター、炊飯器などの調理家電が使えないため、フライパンでトーストを焼く方法、ポリ袋でパスタやご飯、親子丼を作る方法などを印刷してクリアファイルにまとめておきました。停電したら、パソコンもプリンターも使えないため、用意しておくと安心。
★⑬ポリ袋
→湯煎可能と明記されているものを購入。
★◇⑭食材
→朝、昼、晩のメニューを決めて、不足している食材を購入。
(あえるだけのパスタソースを買い足しました)
トイレ
◇⑮バケツ
→停電で流すボタンが作動しなくなるトイレなため、お風呂の残り湯をバケツに準備。
★⑯携帯ウォシュレット
→ウォッシュレットは必須ではないけど、非常時こそ、少しでも普段と変わらない環境が大事と考え、新たに購入しました。収納時は、折りたたみ傘くらいのコンパクトさで、場所を取りません。
暑さ対策
◇⑰うちわ
◇⑱ネッククーラー
◇⑲保冷水筒
→氷を入れた冷たい麦茶を一人1本準備。
感想
無意識で、何度か照明のスイッチを押してしまうことがありました。
習慣ってすごいあぁと、ビックリ。
すぐに気づいて消しましたが、電気があることがいかに当たり前となっているかを思い知りました。
夜になると、暗さを感じましたが
1000ルーメンのメインランタンや、電球色の補助ランタン、一人1つのヘッドランプなどを組み合わせて、起床から就寝まで 無事に生活ができました。(明かりの確保は、やっぱり大事。安心感が違います。)
一方、調理は、断水していなければ、ポリ袋調理ではなく
普段通り調理した方が、準備や片づけが楽だと感じました。
(ポリ袋調理は、計測したり、袋の空気を抜いたり、意外に時間がかかりました。
もちろん、断水に備えては、良い体験となりました。)
朝食のトースト
昼食のパスタ
夕食の親子丼。ポリクックの親子丼レシピでは、やきとりの缶詰を使うのですが、冷凍庫に鶏肉があったので、普段通りの材料で、ポリ袋を使って作ってみました。
課題
停電が長引いた場合は
冷蔵庫の中身をどうしていくか
入浴や洗濯をどうするか が
課題と感じました。
その他、手持ちの防災ラジオはテレビの音声が聞けないため
スマホでTVニュースが見られるよう
翌日、NHKプラスのアプリを入れ、IDとパスワードを設定し
視聴できるようにしました。
参考:NHKプラス ※NHK受信契約(受信料の支払い)をしている人を対象とした放送補完サービス
また、息子は モバイルバッテリーで ゲーム機(switch)の充電ができるのかを心配しており
調べたところ、本体を最新の状態に更新しておくことと、
USB Type-Cケーブル*56kレジスタ(抵抗)実装 があれば可能なことがわかりました。
参考:よくある質問【Switch】市販のモバイルバッテリーを使って、本体を充電することはできますか?
さいごに
停電対策グッズを準備して、一日電気を使わず過ごしてみた結果─
息子:ランタンや、ラジオなど、普段と違う生活が楽しかった!
夫:テレワーク中で、食事のみの参加だったが、共有できて良かった。
私:昨年の台風の時に感じた停電への恐怖心が、かなり和らぎました。
また、電気が使えないことで、行動が制限され、「今、ここ」に集中する“マインドフルネス”(瞑想)のような効果を感じました。
本当に台風が来ている時は、暴風雨の中、もっと緊迫感があると思いますが、今回の準備や体験のおかげで、停電に対して落ち着いて行動ができそうです。
台風は数日前から来ることが分かるので、日持ちする食材を買っておくなどの準備ができたらより安心と感じました。
課題もわかり、キャンドルナイトを やってみて良かったです!
また、定期的に キャンドルナイトを行い、不安な台風の停電に、前向きに備えられたらなぁと思います!
今回は、夏休み最終日に行ったキャンドルナイト(1日停電体験)のレポートをお伝えしました。
お家や家族構成によっても、どんなやり方がいいかは異なります。”我が家に合ったやり方” を見つける ヒントにしていただけたら幸いです^^
<おまけ>
夏休み最終日の息子(小4・9才)。
決して余裕だったわけでは無く・・・ぎりぎりまで宿題をしていました (^_^;)
曇で星が見えない日が続いていたのですが
この日は晴れ&新月で、夏の大三角の観察を無事に行うことができました。
天の川もうっすら見え、星空も思い出に残る一日となりました☆*・.